RESONIC K
小型計測対象物向け高精度慣性特性測定システム
RESONIC Kシリーズは測定時の誤差要因となる摩擦がない空気静圧軸受と、計測対象物の位置合わせを迅速に行う機構を組み合わせることで、3次元の慣性特性のすべてをわずか1時間以内で計測することができます。
プラットフォームに固定した計測対象物を手動で計測に24通りの姿勢で搭載し、システムの固有振動周期をレゾニック独自のアルゴリズムで解析することで、3次元の慣性特性を同定することができます。
従来の慣性特性計測システムでは計測対象物の配置換え作業時に人為的ミスが多く発生し易いことが問題となってきました。RESONIC Kシリーズでは以下のような特徴により人為的ミスを軽減できます。
- 配置換え作業に熟練を要しません。プラットフォームに取り付けられた3個のボールスタッドを計測器本体の対応するV溝にはめることで再現性よく計測対象物の配置換えができます。
- ボールスタッドとV溝には識別が容易なように番号付けや色分けがされています。作業者はソフトウェアの指示に従って、これらのボールスタッドとV溝を適切に組み合わせて計測作業を行います。
- 万一、作業中の配置換えに誤りがあった場合でも計測完了後にそのミスが明確に分かります。必要に応じて、すぐに再計測を行うことができます。
プラットフォーム上面は平坦です。計測対象物の水平方向の寸法制限はありません。
現在、受託計測サービスで使用しているRESONIC Kシリーズは、RESONIC 2K、RESONIC 25Kという2種類の計測器となり、各々の計測可能重量範囲は以下となります。
RESONIC 2K 計測可能重量範囲:100g程度 ~ 2kg
(下限値につきましては計測対象物の形状によります。お問合せ下さい。)
RESONIC 25K 計測可能重量範囲:1kg ~ 25kg
RESONIC Kシリーズが想定している主な計測対象物:自転車部品、自動車部品(クランクシャフト等)、小型人工衛星、手工具、小型ロボット、スポーツ用品(ゴルフクラブ、ラケット等)
RESONIC Kシリーズの計測器は、鉛直方向に回転軸を持つ空気静圧軸受ユニットと計測対象物を乗せるプラットフォームで構成されています。
空気静圧軸受ユニットの下端には校正されたコイルばねが接続され、軸受ユニット上端には計測プラットフォームを正確に位置決めするための3つのV溝を有するプラットフォームキャリアが接続されます。
コイルばねには張力検出センサが取り付けられており、このセンサによりシステムの振動周期を計測します。
計測プラットフォームには12個のボールスタッドが取り付けられおり、このうち3つをプラットフォームキャリアの3つのV溝にはめることで24通りの計測姿勢で計測を行います。RESONIC Kシリーズでは計測対象物に合わせて複数の計測プラットフォームを選択することができます。
ステップ1 計測対象物をプラットフォームに固定します。
ステップ2 RESONICの計測ソフトウェアの指示に従った計測姿勢になるように、プラットフォームを計測器本体の
プラットフォームキャリアに載せます。
ステップ3 手動で初期変位を与えて自由振動を発生させます。
ステップ4 RESONICの計測システムが系の自由振動周期を計測します。
ステップ5 ステップ2からステップ4について計測姿勢を変えながら規定回数繰り返します。
(計測条件により3から24回繰り返します)
ステップ6 RESONICの計測ソフトウェが自動的に計測対象物の慣性特性を解析します。